〒567-0801大阪府茨木市総持寺1丁目3-2
総持寺クリニックビル3階
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※電話受付:8:45~12:00 / 15:45~19:00 / 土曜日のみ 8:45~13:00
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70代の母が最近「朝起きると手が動かしにくい」と言っています。しばらくすると楽になるらしいのですが、ネットで調べたらリウマチの症状に似ていて心配になりました。年のせいだと本人は言っているのですが、リウマチかどうかって何で判断するのでしょうか?

朝のこわばりが1時間以上続くようなら、関節リウマチの初期症状の可能性があります。血液検査と関節の診察で判断できますので、一度連れてきてください。
リウマチは早期に治療を始めるほど関節の変形を防げます。「年のせい」と放置してしまうのが一番もったいないです。
「朝起きると手が動かしにくいけど、しばらくすると楽になる」という症状は、関節リウマチの初期に非常によく見られるパターンです。この朝のこわばりが30分以上、特に1時間以上続く場合はリウマチの可能性を疑う必要があります。
一方で、朝のこわばりは変形性関節症や腱鞘炎でも起こります。自己判断は難しいため、気になるなら整形外科・リウマチ科での診察が確実です。
こわばりとは、関節や筋肉が「硬くなったように感じ、思うように滑らかに動かせない状態」を指します。医学上は「動かしにくさ」「引っかかり感」「ぎこちなさ」を伴う自覚症状で、特に朝の起床時や、長時間じっとしていた後に強く現れ、動かしているうちに徐々にほぐれてくるのが典型です。「朝のこわばり(morning stiffness)」は、その持続時間が疾患の鑑別に重要な手がかりになります。
手のこわばりの原因となる疾患は関節リウマチだけではなく、むしろ他の原因のほうが多いです、
自己免疫疾患で、関節を包む滑膜に炎症が起こります。手指・手首の小さな関節に典型的には(左右対称に)痛み・腫れ・こわばりが出るのが特徴ですが、超早期では関節の腫脹疼痛が現れないこともあり、左右対称とは限らず、単関節の症状のことも少なくありません。朝のこわばりが30分〜1時間以上長く続くことが多いです。夜間に炎症性サイトカインが増加し、副腎皮質ステロイド(コルチゾール)の分泌が低下することなどが、朝にこわばりが強くなる理由とされています 。
更年期にエストロゲン(女性ホルモン)が急激に減少すると、関節の軟骨や筋肉が衰え、関節内の水分が減少して、手指のこわばりや痛みが起こりやすくなります。エストロゲンの受容体は関節に多く存在するため、その分泌減少が直接の要因の一つと考えられています。近年、この更年期に伴う手指のこわばり・痛み・変形を総称して「メノポハンド」と呼ぶ概念が提唱されており、ヘバーデン結節、ブシャール結節、ばね指、手根管症候群などが更年期に集中して発症・増悪する背景とされています 。
注意すべき点は更年期の時期にリウマチを発症するケースも珍しくなく、「更年期だから」と自己判断するとリウマチの早期発見が遅れる危険があります 。
指の第一関節(DIP)に骨のこぶ(結節)ができるのがヘバーデン結節、第二関節(PIP)ならブシャール結節です。40歳以上の女性に多く、加齢や手指の使いすぎ、エストロゲン低下が関連。こわばりや痛みを伴うためリウマチと混同されやすいですが、こわばりは通常短時間(15〜30分以内)という印象です、通常リウマチの初期症状として第一関節に出ることはないので、鑑別が容易です。
指の屈筋腱と腱鞘の炎症で、ばね指は指の付け根で引っかかり・弾発現象(バネのようにカクンと伸びる)、ドケルバン病は手首の親指側の痛みが特徴。朝にこわばりや動かしにくさを自覚することが多く、更年期の女性に好発します 。
手首の手根管内で正中神経が圧迫され、親指〜薬指のしびれ、痛み、こわばり感が生じます。夜間〜明け方に症状が強まるのが特徴で、更年期や妊娠・産後のホルモン変動によるむくみが誘因になることがあります 。
膠原病(全身性エリテマトーデス、強皮症、シェーグレン症候群、脊椎関節炎、乾癬性関節炎など)
強皮症では皮膚の硬化そのものがこわばりを生じます
母指CM関節症
親指の付け根の変形で、ものがつまみにくいなどの症状が出現します
むくみ、冷え、血行不良、寒暖差
ホルモンバランスの乱れ、産後などでも起こります
甲状腺機能障害、糖尿病
しびれや腱の障害としてこわばりの原因になりえます
以下の症状がこわばりに伴う場合は、リウマチの可能性が高く、早めのリウマチ科受診が推奨されます 。
| 症状 | 内容 |
|---|---|
| 朝のこわばりが30分〜1時間以上続く | 重要なサイン。変形性関節症では通常15〜30分以内 |
| 関節症状 | 両手・両足に痛み・腫れが現れる |
| 第3関節(MCP・指の付け根)や手首の腫れ・痛み | リウマチは指の付け根(MCP)・第2関節(PIP)を好発。第1関節(DIP)だけならヘバーデン結節の可能性が高い |
| 複数の関節が同時に痛む(多関節炎) | 3か所以上の関節に症状 |
| 関節の赤み・熱感・腫れ | 触ると熱っぽく、柔らかい腫れ(滑膜炎) |
| 症状が2〜3週間以上治らない | 一過性でなく持続・進行する |
| 日中や夜は楽で、朝に最も症状が強い | 炎症性疾患特有の日内変動 |
| 全身症状 | 微熱、倦怠感、疲れやすさ、食欲不振、貧血 |
これらに当てはまる場合は、血液検査(リウマトイド因子RF、抗CCP抗体、炎症反応CRP/血沈)と画像検査で早期診断が可能です。
リウマチは発症早期(およそ2年以内)に治療を始めるほど関節破壊を抑えられるため、更年期の症状だと自己判断せず、一度リウマチ科・膠原病内科での評価をおすすめします。
関節リウマチの診断は、症状・血液検査・画像検査を組み合わせて行います。
血液検査で確認する主な項目として、リウマチ因子(RF)、抗CCP抗体、炎症反応(CRP・血沈)があります。特に抗CCP抗体はリウマチに特異的で、陽性の場合は強く疑われます。ただし血液検査だけでは診断できません。RF陰性でもリウマチと診断されるケース(血清陰性リウマチ)がある一方、RF陽性でもリウマチでないケースもあります。
関節リウマチではレントゲン所見で関節裂隙の狭小化・骨びらんなどの特徴的な所見が認められますが、初期の段階では一般的には変化を認めません。一方で専門家が見ればある程度変形性関節症なのか関節リウマチなのかを鑑別可能ですし、血液検査のデータが正常であってもレントゲン所見でリウマチの所見があればリウマチの診断を行なうこともあります。
問診(発症時期、家族歴。既往歴、喫煙歴)、関節の腫れや圧痛の有無、エコーによる関節内の炎症の確認を合わせて総合的に判断します。

関節リウマチで来院される患者さんの多くが、症状が出始めてから半年以上経ってからというケースです。
『年のせい』『腱鞘炎だろう』と思っていたら実はリウマチだったというパターンが非常に多い。
リウマチは早期に治療を始めるほど関節の破壊を防げます。現在は生物学的製剤やJAK阻害薬など非常に効果的な薬があり、早期であれば寛解(症状が落ち着いた状態)を目指せます。
親御さんが症状を訴えているなら、お子さんが連れてきてあげることが最大のサポートになります。リウマチ専門医として長年の経験がありますのでご安心下さい。
腱鞘炎?リウマチ?早めの受診をして確認しましょう
初診時に罹患している関節のレントゲン検査、血液検査(RF・抗CCP抗体・CRP等)とレントゲン検査を行ないます。血液検査は外注検査になるので1週間後結果説明を行なます。関節炎が疑われる場合にはエコーによる関節評価を行います。これらの結果を基に治療方針を説明します。関節リウマチは放置していると関節破壊が進行してしまい、一度関節破壊が起こるともとに戻すことは困難です。早期発見早期治療開始が重要です。
診断確定後、胸部レントゲン検査(関節リウマチおよび抗リウマチ薬の合併症には呼吸器にかかわるものが多い)追加血液検査(MMP-3など)、感染症に関わる血液検査を行ない、速やかに治療を開始します。メトトレキサート(MTX)をはじめとする抗リウマチ薬(DMARDs)を基本に、効果が不十分な場合は生物学的製剤やJAK阻害薬への切り替えを検討します。
薬の効果と副作用を確認するため、定期的な血液検査と関節評価を行います。治療目標は「寛解または低疾患活動性の維持」です。
朝のこわばりが30分以上続く日が3週間以上ある場合は受診を
整形外科・リウマチ科で受けられます。当院はリウマチ科を標榜しており、血液検査からエコー評価・薬物療法・痛みの治療・リハビリテーションまで一貫して対応しています。
RFは健康な方でも陽性になることがあります。年齢とともに上昇傾向にありますし、肝疾患のある方でも上昇することがあります。陽性だからといってリウマチとは限りませんが、症状がある場合は精査が必要です。抗CCP抗体や関節の診察と合わせて総合的に判断します。
検診でリウマチ因子陽性、要精査と言われた時~専門医が解説する受診するときに知っておくべき基礎知識 | なごみ整形外科リウマチクリニック | 茨木市総持寺の整形外科
寛解状態が長く続いた場合、医師の判断のもとで段階的に減薬を検討できることがあります。ただし自己判断での中止は再燃リスクがあるため、必ず医師と相談の上で進めてください。
もちろんです。高齢の親御さんの場合、ご家族が同席されることで病状の理解や治療の継続がスムーズになります。遠慮なくご一緒にお越しください。

中谷 宏幸
整形外科医、リウマチ医
整形外科専門医、日本リウマチ学会専門医・指導医。大阪大学医学部整形外科教室に入局リウマチグループに所属して、リウマチ医、下肢人工関節、足の外科医として基幹病院での勤務医を経て2022年なごみ整形外科リウマチクリニックを開業
リウマチ性疾患の薬物治療、関節疾患(特に下肢関節)ペインクリニック(エコーガイド下ブロック・ハイドロリリース)、骨粗しょう症治療、足・膝・股関節、小児整形、リハビリテーション
日本リウマチ学会奨励賞
ISTU(国際超音波治療学会)Young investigator`s awardなど