〒567-0801大阪府茨木市総持寺1丁目3-2
総持寺クリニックビル3階
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日/祝 |
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| 9:00~12:00 | ● | ● | ● | ● | ● | 13:00 まで |
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※休診日:水曜日午後、土曜日午後、日・祝
※電話受付:8:45~12:00 / 15:45~19:00 / 土曜日のみ 8:45~13:00
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先日、70代の母が健康診断で「骨密度が低い、骨粗しょう症の疑いあり」と言われました。本人はあまり深刻に考えていないようで、病院にも行こうとしません。
骨粗しょう症って、ほっておくとどうなるのでしょうか。子どもとして何かできることはありますか?

骨粗しょう症を放置すると、軽い転倒や日常動作でも骨折するリスクが高まります。特に背骨や股関節の骨折は寝たきりの原因になることもあり、早めの受診と治療開始が重要です。
お母様を連れて一度整形外科を受診されることをお勧めします。
骨粗しょう症とは、骨の密度と質が低下し、骨折しやすくなった状態です。痛みなどの自覚症状がないまま進行するため、「健診で指摘されても実感がない」という方が多くいます。
しかし放置した場合のリスクは深刻です。骨粗しょう症による骨折(脆弱性骨折)は、転んだだけでなく、くしゃみや重い荷物を持ち上げる動作でも起こることがあります。
| 骨折部位 | リスク |
|---|---|
| 背骨(椎体) | 気づかないうちに骨折していることも。背が縮む・背中が丸くなる原因に。多発骨折になると内臓の容量が減り、消化器・呼吸器・心機能の低下につながり、生命予後に関わります。 |
| 股関節(大腿骨近位部) | 手術が必要になることが多く、うまく手術ができたとしても、その後寝たきりのリスクが高くなります。生命予後にも関わる重大な疾患です。 |
| 手首(橈骨遠位端) | 転倒時に手をついた際に多い骨折です |
椎体骨折と大腿骨近位部骨折は生命予後に関わる重大な骨折であり、この骨折を予防することが骨粗しょう症治療の最大の目的であります。従って骨密度も椎体と大腿骨近位で測定するのが理にかなっており、WHOが推薦する世界的なスタンダードであり、多くの骨粗しょう症に関わるエビデンスはこの2か所の骨密度データを基に骨粗しょう症治療成果が評価されています。
厚生労働省の「令和4年 国民生活基礎調査」によると、骨折・転倒は要介護になる原因の第3位(13.0%)(*1)とされています。
当院では「親が骨折してから慌てて受診する」というケースが少なくありません。

股関節や背骨の骨折で運動機能が低下すると、そのまま要介護状態に移行するリスクが急激に高まります。
骨粗しょう症は薬で治療すれば骨折リスクを大幅に下げることができる疾患です。
健診で指摘された段階で受診していただければ、骨折前に手を打てます。
お子さんが心配して親御さんを連れてくるケースも多く、そういった受診を歓迎しています。
当院ではDXA法という精度の高い方法で大腿骨と腰椎の骨密度を測定でき、当日に結果をお伝えできます。
健診で骨密度が低い」と言われたら、早めの受診を。
当日結果がわかる骨密度検査を実施しています
骨粗しょう症の治療は薬物療法・運動療法・食事療法の3本柱です。
骨密度検査の結果と骨折リスクに応じて薬を処方します。最も多く使われているビスホスホネート製剤(週1回または月1回の内服・注射、年に1回の注射)、腎不全でも使用しやすいデノスマブ(半年に1回の注射)、椎体骨折にエビデンスが多いPTH製剤(毎日、週に1または2回)、最も骨密度上昇が期待できる可能性の高いロモソズマブ(月に1回、12か月)など、骨粗しょう症の程度・腎機能など全身状態、生活スタイルに合わせた薬の選択が可能です。通常ビタミンD 製剤を併用します。
骨に適度な負荷をかけるウォーキングや筋力トレーニングなど抗重力負荷(重力に逆らって骨に刺激を与える)が有効です。当院の理学療法士が患者さんの状態に合わせた運動指導を行います。一方で自転車・水泳・軽い体操などの運動は骨粗しょう症対策としては不適切です。
カルシウム・ビタミンD・タンパク質の摂取が重要です。バランスのいい食事を心がけましょう。日光浴もビタミンDの活性化に効果的です。
「本人が病院に行きたがらない」という状況は非常によくあります。いくつかの対応策を提案します。
付き添いがあると受診のハードルが下がります。予約から当日の同行まで子どもが段取りをすることで、受診につながるケースが増えます。薬や病院が嫌いな親御さんでも、子どもが連れて行くとしぶしぶ来てくれて、子どもが説得すれば治療に参加してくれるケースが多いです。
「骨粗しょう症は怖い病気」という漠然とした伝え方より、「転んで股関節を骨折したら手術が必要になって、そのまま入院になることもある。歩行能力が低下する、寝たきりになる。長生きできなくなる。」という具体的な話の方が響きやすいです。
「治療を始めるかどうかは後で考えればいい、まず骨密度を測るだけ」と伝えると受け入れてもらいやすくなります。
お母様・お父様の骨密度、一度確認してみませんか
骨粗しょう症の薬はある程度の期間継続することが重要ですが、当院では骨密度の目標を設定し、可能な限り短期間で骨粗しょう症治療薬を休薬できる治療を目標にしています。そのために、治療を行なっても骨密度上昇が十分ではない場合、短期間で薬剤変更を提案します。検査をせずダラダラ同一薬剤を続けるという治療は推奨しません。薬剤によっては自己判断でやめると骨折リスクが急激に上がることがあるため、必ず医師と相談の上で判断してください。
当院のDXA法による骨密度検査は、撮影自体は10〜15分程度です。しかも放射線被ばくは微量です。費用は保険適用で数百円〜1,000円程度(3割負担の場合)です。初診料・再診料が別途かかります。当日に結果をお伝えします。
カルシウムやビタミンDは骨を強くするために必須ですが、大規模データからそれのみでは骨密度上昇は期待できません。サプリメントの過剰摂取はかえって腎臓や血管に負担をかけるリスクがあります。食事からの摂取を基本とし、不足分を補う程度が適切です。骨粗しょう症の予防・治療には薬物療法との組み合わせが重要です。
あります。男性は女性よりも発症時期が遅く、骨量減少が緩やかなため見落とされがちですが、70歳以上では男性でも骨粗しょう症のリスクが高まります。特にステロイド薬を長期服用している方や、膠原病・肺気腫・腎不全の方、飲酒・喫煙習慣のある方は注意が必要です。

中谷 宏幸
整形外科医、リウマチ医
整形外科専門医、日本リウマチ学会専門医・指導医。大阪大学医学部整形外科教室に入局リウマチグループに所属して、リウマチ医、下肢人工関節、足の外科医として基幹病院での勤務医を経て2022年なごみ整形外科リウマチクリニックを開業
リウマチ性疾患の薬物治療、関節疾患(特に下肢関節)ペインクリニック(エコーガイド下ブロック・ハイドロリリース)、骨粗しょう症治療、足・膝・股関節、小児整形、リハビリテーション
日本リウマチ学会奨励賞
ISTU(国際超音波治療学会)Young investigator`s awardなど